ISOとISO14001の認証の取得とISO認証取得支援と環境と経営革新の経営コンサルタント及び人生コンサルタントの会社
(事務所:京都市伏見区090-6750-7889)

中小企業 環境報告書作成支援  

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関西ISOシニアコンサルタントネットワーク

パンフレット

 ISO14001・ISO9001・ISO22000・ISO27001・Pマーク認証・安全衛生支援・社内セミナ

環 境 報 告 書作成支援

(環境報告書が必要になります) 

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頁の責任者:村上和隆 問合せ⇒
支援打診
概略見積もり
人生ブログ
◆13.環境報告書
■当社環境報告書(中小企業向け事例)
■第二回環境セミナー報告書
環境報告書は、次のものがないと良いものはできません。
是非当社に初回又は見直しをご指示下さい。

  @有能なコンサルタント

  A有能なデザイナー
  B有能なコピーライター
  C有能なプランナー兼まとめ役

■中小企業向けの簡易な報告書作成支援

 費用:30〜40万円
     ・印刷費用は含みません、当社での印刷も可能です(別途見積もり)
     ・デザインを要求される場合は別途見積もりでお受けします
 期間:3カ月
 概要:A4,6〜12頁折りたたみ 
 ※当面の環境資料・データーを戴き可能な範囲で当方で作成します

 ※ISO14001認証取得していない会社様でも対応可能です

■環境報告書作成・印刷環境報告書作成・印刷
地球環境問題は、今後、企業様にとって世界規模で益々重要な課題になりつつあります。
企業が環境保全に積極的かつ継続的に取組んでいることを証明する必要があり、売上げ
確保・情報開示・株価確保・法令遵守等のためにも不可欠のものになります。

当社は、特に中小企業様に最適なISO14001認証取得支援及び環境報告書作成をサポート

しております。各種ご要望に応じることが可能ですので是非ご利用下さい
●状況確認
・今回はじめて環境報告書を作成するのですか

・ISO14001の認証取得は完了していますか

・環境管理の運用年数は3年以上ですか
・環境報告書の具体的構想はありますか
・環境データーは3年分以上ありますか
・環境方針・目標・計画は存在しますか
・環境組織はありますか
・環境担当者はかなり環境に精通されていますか
・環境管理の成果・実績はかなり蓄積されていますか
・環境保全が御社にとって重要だと考えますか
・環境報告書作成における当面の問題点はありますか
・環境報告書作成について何を委託されますか
□内容構想作成□デザイン□印刷
・環境報告書は何頁にする予定ですか
・環境報告書作成上のご要望はありますか
・環境報告書の予算は幾ら迄ですか
 
●手続き
初    回    訪    問
企  画  書 ・  見  積  り
依                頼
構    想    作    成
情    報    収    集

コンサルタントとの打ち合わせ

デ  ー  タ  ー 収  集 会社様
写    真   撮    影 会社様
編               集
素    案    完    成
デザイナーとの打ち合わせ オプション
デ  ザ  イ  ン オプション
評                価
修               正
最    終    承    認
印                刷 御社又はオプション
●環境報告書作成の目的
1)環境管理状況の社外情報開示による環境対応PR
2)企業イメージ向上(環境番付)
3)地域社会への環境対応報告による地域との信頼関係確立
4)営業戦略
5)従業員への環境教育・啓蒙
6)毎年の環境マネジメントシステム運用の成果報告
●見積もり【印刷製本は別途見積もり)
フルカラー 頁標準用紙
1)企画・調査・編集代
2)デ ザ イ ン 代
3)印 刷 代
4)用 紙 代
5)環境報告書審査代
●頁数
パターン:6〜12頁(A4見開き)
●目次構成(下記の中から該当する項目のみとする)
・見出し
・表紙
・目次
・あいさつ
1.環境保全活動
(1)当社の環境保全活動
(2)当社の主な環境負荷
(3)環境方針
(4)環境目的・目標・行動計画
2.環境管理体制
(1)環境管理システム
1)組織
2)法令遵守
3)教育・訓練・啓蒙

4)ISO14001「環境マネジメントシステム」

3.環境パフォーマンス
(1)環境パフォーマンスのあらまし
1)公害防止(大気・水質・土壌地下水)
2)公害防止(騒音・振動・悪臭)
3)省エネ・地球温暖化防止
4)廃棄物削減・リサイクル
5)環境配慮の生産活動
6)グリーン購買
7)健康及び環境に配慮した製品
8)包装・梱包・輸送の改善
9)化学物質汚染防止(PRTR等)
4.その他の活動
(1)環境に関する貢献
5.労働安全衛生
・方針・理念・行動目標
・組織
・安全衛生マネジメントシステム
・教育、資格取得
・安全衛生法令遵守
・推進事項・KYT等
・安全ISO認証取得予定
・特に薬品管理、毒劇物、高圧ガス、有機溶剤、職場環境、作業安全等
・健康づくり、衛生管理、定期検診、禁煙活動等
・実績、あゆみ
6.環境活動の歩み
・当社の事業場所在地及び連絡先
●環境報告書発行の期待効果
 
1)環境対応の状況を利害関係者に的確に伝達できる
2)地域住民、顧客、役所、従業員、保険、投資家、銀行、NGO、納入業者、業務委託先
3)環境優良企業が環境報告書を発行しているので、発行しないとイメージダウン
4)信用が向上する
5)環境番付の改善
6)グリーン購買への対応
7)営業するときに説明資料として活用できる
8)社内の従業員が自社の環境について理解を深められる
 
●環境報告書作成の基本ポリシー(例)
 
1)最初から高いレベルを追求しない、徐々にレベルアップする
2)きちんとした構想に基づいて準備・体制構築・報告書作成をする
3)表付、奥付を入れて6〜12頁以内とする
4)先進企業等の報告書を参考にした上で、当社の実力相応な内容にする
5)他社に遜色がなく、環境管理優良企業のイメージを効果的に表現する
6)とりあえず、候補となる情報、データーを出来るだけ出して良いものに絞り込む
7)絵や図表により容易かつ的確に読み手に理解してもらうものにする
8)文章できっちり説明はするが、分量は少なくする
9)来年以降の報告書につながって行けるようなものにする
10)再生紙を使用する
11)ISO14001認証取得できてない場合、取得開始、取得予定等をアピールする
12)社内の人間が社外の人々に的確、効果的に説明できるような資料にする
13)従業員にも会社の環境管理状況を正確に認識させ、啓蒙資料に使えるようにする
14)来年以降データーを充実するが今回は可能な範囲で出来るだけ掲載する
15)デザイナーに依頼し、他社のを参考にセンスの一番良いデザインの報告書にしてもらう
16)環境番付の調査票の質問事項に配慮して項目立て掲載内容を吟味する
17)一部実態が伴ってない事項については、重要なことについては、早急に対処する
18)印刷部数は5,000部とする
19)初回は、専門の業者に企画からデザイン及び印刷を依頼する
20)配布先は、顧客・納入業者・取引業者・地域・役所・銀行・学校・要望者・社内役職者
エコアクション21
第2回環境セミナー
「あなたにもできる! 環境報告書」
講師紹介
関西ISOシニアコンサルタントネットワーク代表  村上和隆氏
東京工業大学を卒業後、松下電器産業株式会社、エンゼル工業株式会社、ローム株式会社、テクノ経営を経て、1998年関西ISOシニアコンサルタントネットワークを設立、現在に至る。中小企業向けに「簡単で効果的な」ISO環境マネジメントシステムの構築並びにISOコンサルタント育成、環境報告書作成支援、経営管理支援業務等を行なっている。
皆さん、こんにちは。台風が近づいている中、お越しいただきありがとうございます。最初は人数が少なかったようにお聞きしていましたが、このようにたくさん来ていただきありがとうございます。
 先ほど司会の方がおっしゃいましたように、ひたひたと環境の問題が企業さんにも押し寄せてきています。本日のテーマは「廃棄物業社さんを主な対象にした、環境報告書の作り方」ですが、会社さんによっては、まだ先のテーマかなと思っておられる方もあると思いますが、「産業廃棄物処理業者の優良化」のお話を聞いておりますと、もうそろそろご準備いただかないと、例えば3年後に環境報告書を作ろうとしたら、今から準備していただかないといけません。そういう意味で、環境報告書とはどういうものかご理解していただいたほうが、いいかと思いますので、今日はそのお話をさせていただきます。
 私は、先ほどご紹介いただきましたように、環境やISO関係の支援をさせていただいておりますが、最近廃棄物処理業の方から、かなりお電話をいただくことがありまして、「環境報告書は必要なのか」「環境報告書は今どういう状況になっているのか」「環境報告書ってどうしたらいいのか」というご質問をいただきます。私は、環境報告書のことをよくご存知でお電話をいただいていると思っておりましたが、意外とそうではなく、「環境報告書が世間を賑わしているが、当社としてはいったいどうしたらいいのか」ということをダイレクトに聞いてこられます。例えば、「頁数はどのくらい?」「コンサルタントに頼まないといけないのか」「インターネットだけでは駄目なのか」「ISOは取らないといけないのか、取らなくてもいいのか」「もし作るとしたら、どれくらい費用がかかるのか」ということを聞いてこられます。
 これに対する回答ですが、会社さんの要望によって頁数や費用が変わってきますので、すぐにお答えできるものではありませんが、今日の話は環境報告書を作るのは大変だという話ではなくて、環境報告書はなぜ必要になってくるのか、今後どういうふうに必要になってくるのか、できるだけ簡便なものからスタートされたらいいのではないかというお話をしていきたいと思います。最近、廃棄物処理業者さんからのISO認証取得のご要求が、私どもの実感として最近増えてきています。私だけかもしれませんが、これまではISO14001の認証取得について廃棄物業者さんから打診や注文はなかったように思います。ただし、昨年、今年あたりから、「そろそろ取らないといけない、お客さんのほうからきつく言われている」と取らないといけない状況になってきまして、私はおかげさまで廃棄物業者さんのお仕事を沢山いただいておる状況でございます。
 最近はホームページという便利なものがありますので、このセミナーのためにいろいろ探していて、テキストには他社さんの例を1件しかあげていませんが、今日こちらへ参りますと、
K興産とA社さんの環境報告書が展示してありました。K興産の報告書はご覧になればおわかりになるように、大企業スタイルの報告書になっています。これらはかなり立派なものですが、最初はここまでできなくてもいいのではないかと思います。「とりあえず作っていく」という姿勢で取り組まれたらいいと思います。大企業さんでも、こういうものを作る舞台裏は華やかなものではなく、最初から今のような立派な報告書ができていたのではなく、非常に苦労されていて、なかなかデータが集らないとか、いい写真がないとか、中身をどう書いたらいいかわからないとか、なかなか皆さん苦しまれておられました。ただ、最近は有難いことに事例がいっぱい出てきております。昨年から今年にかけて、環境報告書を作っている会社が650社ぐらいあります。さらに、環境省が環境報告書を公開するように言っておりますので、ホームページで自由に見ることができるようになっています。業種別になっていますが、残念ながら廃棄物処理業の報告書は、そこには載っていなかったようです。
 こういう流れで私は今日のお話を進めていこうと思っていますが、私の実感としては、廃棄物処理業の方々も、ISOを取得して、環境報告書もそろそろ作り始められたらいいのではないかと思っています。
 環境報告書のお話に入る前に、少し前置きになりますが、1ページを見ていただきますと、これはISOの教育で使っている資料なんですが、今さら説明する必要もないくらい、今年は異常気象や大洪水、台風があって、テレビでも南極の氷が溶けている映像が流されたり、枚挙に暇がないくらいです。環境問題が表面化して、「われわれもそろそろ危ないかな」と感じるような時代になってきました。専門家の間でも地球環境の危機的状況が最近更に声高に叫ばれるようになって参りましたし、中国の経済的台頭によるエネルギーや資源の高騰や枯渇も現実のものになりつつあります。10年ぐらい前、ISOが始まった頃は、私が環境問題のお話をしても「それって何?」という方が多かったんですが、今では、私がことさら宣伝しなくても、皆さん「環境問題は大事」と思っていらっしゃいますし、企業の中でも、昔は関係ないとしていたのが、重要課題として取り組むべきという位置付けになっています。また、リサイクル法やグリーン購入法など、環境のいろいろな法律も次から次にできています。
 本題の入口に入っていきますが、報告書に至るまでの全体の流れをおさらいをしていきたいと思います。そういうことはもうご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、環境報告書を作るための筋道をもう一度確認していきたいと思います。2頁をご覧いただいて、整理していきます。利害関係者という言葉を環境ではよく使いますが、これにはユーザー、付近住民、行政、銀行、購買先、従業員及びその家族が含まれます。この中でもユーザーですが、例えば松下や日立など大手企業さんはここ何年かでISO14001を取得されており、今やユーザーの購買先の会社もISOを取るように要求されるようになり、2004年4月頃を目途にほとんどの主要な会社が取得を終っています。ですから、皆さんのところも、「ISO14001取っているか? いつ取るのか?」という問い合わせが来ていると思います。私のところに来るご注文も「もう取らないといけないみたいなんで、よろしくお願いします」というパターンが多いです。まだ取れていない会社もありますが、主力となる協力工場は大体終っているようです。ISOの認証取得企業の数は、この4月で13702件あり、今はもう少し増えていると思いますが、グラフにしてみると、右肩上がりになっていて、まだまだ増えています。ISO9001のほうもまだ相変わらず増えています。これから類推しますと、まだ3万件、4万件まで増えていくのではないかと思っています。最近も、私のところへくる注文もISOの9001よりも14001のほうが増えている状況にあり、繁忙を極めております。
 なぜ、環境報告書の前に、ISO14001のお話をするのかといいますと、環境報告書を作るためには環境の取り組みをきちんとやっていないと書けないわけですから、環境管理活動・環境保全活動をやっていないといけません。先ほどのご挨拶のなかにもありましたが、環境報告書にもある程度の審査や評価が伴いますので、報告書を発行さえすればいいというものではなく、きちんとした環境マネジメントシステムがあるということが前提条件となります。どんな会社でも「明日作れ」といわれたら作れるとは思いますが、まず前提条件が二つありまして、法令遵守とマネジメントシステムがあるかどうかが大前提となります。マネジメントシステムというのはISO14001ということになりますが、最近はエコアクション21が出てきています。事務局のほうから「エコアクション21が出ているようだが」と言われまして、調べましたところ、既に平成8年ごろからスタートしていまして、これは認証ではなく登録と言う形で、1000社ぐらいが登録されたようです。エコアクション21はどちらかといえば小企業さん向けで、基本的には、ISO14001を簡便化したものです。様式類は標準様式があります。今年エコアクション21は改訂されまして、「新エコアクション21」となり、認証制度になっていくようです。エコアクション21も、ISO14001ほど厳密ではありませんが、同じようにマネジメントシステムを柱にしています。ベースにはマネジメントシステムがあります。しかし、いい加減な自己流のマネジメントシステムではだめです。
 最近のもうひとつの動きとしては、「エコマーク」があります。ISO14001がなければエコマークをつけるというものです。廃棄物の処理業者さんには、あまりエコマークをつけるものはないかと思いますが、例えば、ここにあるボールペンのような売っている商品にエコマークをつけていきます。エコマークは日本のエコマーク、ドイツのエコマークというような各国のもありますし、自社ブランドのマークというのもあります。例えば、キャノンが自社で基準を作って、「キャノンのエコ商品」という形も可能です。廃棄物の処理にエコマークは貼り付けることは難しいですが、考え方としては、自社でやっている処理やリサイクルの工程を「エコサービス」として社内で認定いくことはできると思います。お客さんのところへ行ったときに「わが社はエコ商品(サービス)としてこういうサービスを提供することができます」というように説明できると思います。
 環境報告書に至るまでに、法令遵守やマネジメントシステム、エコマークというようなものがあって、初めて環境報告書ができるわけで、それによって「当社は素晴らしく環境に配慮しています」と言うことができ、グリーン購買につながります。グリーン購買とは、環境に配慮した会社から商品を優先的に買う、サービスを優先的に依頼するということです。例えば、官公庁や企業は意識的にそういうところからからモノやサービスをグリーン購買と言う形で買っています。会社によっては、「キャノングリーン購買基準書」とか「松下電器グリーン購買基準書」とかグリーン購買のいろいろな基準を作っています。ユーザーサイドから「こういう基準で、部材や部品を納めてください」と言われるようになっています。これらはインターネットで公開されています。開示してある場合は、ユーザー様のホームページを見ればわかります。グリーン購買の前提として、「とりあえずISO14001を取っている会社に発注しよう」という動きがあります。これまでは、あまりそういうことは言われなかったと思うんですが、今後のスタイルとしてはISO14001を取っていない会社は他に変えるということになっていくと思います。
 ISO14001を取っていても、会社の中身がよくわからない場合、環境報告書を要求してくると思います。ISO14001規格は環境報告書の発行は要求していませんが、エコアクション21は環境報告書の発行がセットになっています。ヨーロッパでもともとあった環境規格EMASは環境報告書の発行が求められています。「マネジメントシステムが構築できているのに、環境報告書がない」というのは本当はおかしいことです。実際に各会社がどのような環境パフォーマンスをあげているのか、わからないんですから、日本で650社しか環境報告書を作っていないというのはおかしな話で、ISO14001を取っている企業が約13000社あれば、環境報告書も同じ数だけ出ていないとおかしいわけです。これはどういうことかと言いますと、消費者側のグリーン購買の切り口としては「エコマークのついた商品を買いましょう」「ISO14001を取った企業の商品を買いましょう」「グリーン購買の基準を満たした企業から買いましょう」等いろいろありますが、報告書がないとそういうことは全くわかりません。環境報告書があれば、法律を守っている、環境負荷を削減している、どのくらい減らしたかを報告書に記載してあるので、消費者側も具体的かつ全体的に理解できます。
 「法令遵守」とありますが、これはISOを取る以前の問題で、ISOを取る際に絶対に必要なものです。私も、以前ユーザーサイドで廃棄物処理業者さんの選定に関ったことがありますが、もう7,8年前になるので今と状況は変わっていると思いますが、困ったのは「本当にこの業者さんに頼んで大丈夫だろうか。法令を守っているだろうか。不法投棄していないだろうか」という点でした。廃棄物業者に限ったことではなく、どんな業種も法令遵守(英語で言うとコンプライアンス)はまず基本です。それから、エコマーク、ISOの導入です。ISOの導入は認証でなくて、自己宣言でも構いません。外部審査機関による審査によって取るのは次の段階になります。いきなりこの段階へいく企業さんが多いんですが、とりあえずISO、あるいはエコアクション21の導入だけでも構いません。その次の段階が審査認証とか法律で、今年環境配慮促進法ができましてどの程度までできるかはわかりませんが、環境に配慮した会社をできるだけ表に出していこう、環境に配慮した会社として登録されたら優遇措置を講じていこうという動きが、いよいよ出てきたわけです。とりあえず今年できましたので、スタートラインについたところです。環境税をかけるとか、違反をしたら罰則を与えるとかいうのだけでなく、環境に配慮した会社は、前向きに賞賛し優遇していこうという動きが今年始まりました。環境報告書に述べられていることが正しいかどうかを調べてもらうのが環境報告書の審査や第三者意見ですが可能な範囲で会社の環境報告書の妥当性(嘘をついていない)ことを証明することも今後必要になっていくことでしょう。くれぐれも環境報告書は、嘘をつかず正しい内容を開示することを厳しく守るようにお勧めします。
 大手企業は上場・非上場合わせて6,000社くらいありますが、環境報告書を作成しているのはまだ650社ぐらいしかありません。環境報告書の主な目的は@環境コミュニケーションツールとしての役割(環境情報を公表し、誓約することにより、外部の利害関係者の認識を高めていく)A社会の説明責任としての役割(地域・地球への環境負荷削減の方針・対策を企業は公表する義務がある)と考えられます。環境報告書を作る目的を「営業用」と結び付けて考えがちなんですが、基本は環境にきちんと配慮していることを公表することです。その結果として、お客さんの信用を得て商品を買ってもらうということです。注文をもらうために、何とか誤魔化して環境報告書を作るということではありません。環境報告書の要件ですが、環境報告書の場合、経理上の報告書と違いまして「こうしなさい」という明確な決まりはまだありません。実際「こうしなさい」と言っても無理がありますし、逆にがんじがらめの基準を作ってしまいますと、企業さんのほうで自由に表現したい場合、難しいことがあります。大切なのは、記載事項に「漏れ」がないことです。例えば、「大気汚染に関するデータがまずいから記載しないでおこう」というのはいけません。経理の書類と同じで全部出さないといけません。信頼性という点からは、間違ったことを書いてはいけません。できていないことを出来たことにしておこうというのはいけません。「報告書」である限り、会社にとって少々不利なことでも、正しい内容を記載しないといけません。最近の報告書を見ていただいたらわかると思いますが、事故報告や法令違反についてもきちんと記載されています。S社さんでは昨年2件ほど新聞沙汰になったことがありますが、このことは報告書に載っています。
それと「理解容易性」がありますが、これは結構重要です。どういうものが理解容易なのかは、私もまだよくわからないんですが、企業が環境報告書を作るときのポリシーや考え方によりますが、お客さんが見たときに「なるほど」と思えるもの、パラパラと見てわかるものが理想です。ただ、大ざっぱな内容と細かい内容をどうするかと言う問題がありますが、これについては最近は、詳細版とは別にダイジェスト版を作っているところが結構あります。ダイジェスト版と詳細版と2冊作っている会社もあります。「ダイジェスト版だけでいい」というお客さんにはそれだけをお渡しすればいいですし、逆に「ダイジェスト版のほうがわかりやすい」とおっしゃる方もいらっしゃいます。詳細版は専門家向け、ダイジェスト版は一般向けとしているところもあります。報告書1冊作るのに、結構費用もかかりますので。ですから「理解容易性」とは、簡単に言えば、「これで読む人がわかってくれるのかな」ということです。そこで、工夫して、例えばインターネット上で、クリックしたら詳細な内容が見られるようにされたらいいのではないでしょうか。それと、写真やグラフをたくさん入れて見やすいように配慮することも大切です。
次の「比較可能性」は、例えばトヨタと日産とホンダはどう違うのかという比較の問題が出てきますので、できるだけ比較のできる数字を書くことです。あまり一般的でない項目は書かなくてもいいということです。「検証可能性」「適時性」は大体同じようなことです。
環境報告書に必要な項目は、大ざっぱに言いますと、基本的項目、環境保全に対する方針、目標及び実績の総括がありまして、どれも大切ですが、まず、環境保全に対してどのような方針を持っているのか、どういう目的・目標を持っているのか、その目的・目標が達成できているのかがきちんと書かれていないといけません。これが抜けていますと、環境報告書の意味をなしません。そして環境マネジメントシステムはどうなっているのかということです。以前は、マネジメントシステムについてはそんなに問われなかったと思うんですが、最近「この会社はいい会社だと思っていたらとんでもない会社だった」という事例が多いので、マネジメント・管理がきちんとできているということが裏づけとして必要です。そのため、環境マネジメントシステムに関する状況の記載が必要となってきます。次の「環境負荷低減に向けた取組み」は、先の「環境保全に対する方針、目標及び実績の総括」とだぶりますが、環境保全に取り組んだ結果、環境負荷はどうなったのか、例えば、大気汚染や水質汚濁の状況はどうか、騒音防止はできているのか等をチェックします。
さらに細かい説明をさせていただきます。ISO14001を企業が取得するのが当然の段階に入ってきて、環境報告書のインターネット掲載を環境省が後押ししてくるようになって、環境配慮促進法が施行されて、来年からまず、政府系機関は環境報告書の発行を義務付けされて来ます。大企業は環境報告書を発行する努力をするとなっていますが、来年の4月には約6000社ある大企業のほとんどの会社は順次は環境報告書を発行することになるでしょう。義務付けではないんですが、「努力する」と書かれていることはすなわち「やらなければいけない」という意味になりますので。環境配慮に努めた企業を優遇する対策はまだ具体的にはなっていませんが、おそらく環境税などとセットにした「アメとムチ」の施策になると思います。グリーン購買が本格化する。環境税をかける、国の財政が今逼迫していますので、取れるもので税金を取ろうという動きもあります。環境税は、国民の理解を得られやすいということもあります。リサイクル法、環境教育推進法もスタートしています。廃棄物処理業、清掃業のISOの取得が活発になっている。顧客からのISO認証取得の要求がある。ISOマネジメントシステムを経営のツールとして導入する企業が増えている。ご存知だと思いますが、最近ISOも9001や14001だけでなく、いろいろ増えてきています。マネジメントシステムはほとんど同じなんですが、医療関係向けのISOなんかもできています。例えば、ISOではありませんが顧客情報保護、プライバシーマークのJIS15001を見てみると、マネジメントシステムはほとんどISO14001等と同じです。つまり、先ほどもありましたように、ISO14001を取得する企業はどんどん増えており、マネジメントシステムは国際標準のISOのマネジメントシステムを使っていく動きになっていますので、ISOを知らない会社というのは、認証取得を済ませた会社から見ると「蚊帳の外」ということになります。
次に進みます。環境報告書はマネジメントシステムを構築しないと意味がありません。情報開示の前提として、環境改善ができていないといけません。それと、マネジメントシステムはISO14001の認証取得をしてもいいし、自主宣言だけでもかまいません。今は、自主宣言でも、審査してくれる会社がありまして、マークはもらえませんが、監査して、「この会社はちゃんとやっています」と言ってくれます。これだと、値段のほうもかなり安く済みます。マネジメントを環境報告書がセットになったエコアクション21というのもあります。小企業ができるだけ予算と手間をかけずにできるようにと、環境省が推奨しています。環境情報開示としては、環境報告書のほかに、社内見学会や第三者監査などもあります。
ISOのマネジメントシステムについては、先ほども申しましたが、品質や環境以外にもいろいろできています。ISOのマネジメントシステムが基本となって、どんどん横に展開していることになります。そういう意味では、ISOは国際的に認知された一つの道具なので、「取得するにはちょっとお金がかかるけど導入しておこう」というのが本筋だと思います。エコアクション21については後で説明しますが、エコアクションも良いところはたくさんありますが、あとになってISOを取得するようになれば、中途半端で二度手間になる可能性もあるかもしれません。
皆さんは、ISO14001のことをご存知かと思いますが、少し説明をさせていただきます。環境マネジメントシステムとは「環境」の「経営」の「仕組み」です。大体の仕組みですが、当然マニュアルなどの文書がありますが、最初に組織化を行い、初期調査をし、著しい環境側面を洗い出します。著しい環境側面とは、環境問題として何があるのかを列挙しまして、例えば、大気・水質・廃棄物だと決まれば、それを方針としてあげてもらいます。方針が出てきましたら、目的・目標、計画、改善活動と流れていきます。法令遵守や運用管理のために具体的な管理の手順書を作ります。手順書を作って、教育をして、それに基づいて運用していきます。そして、さらに改善の流れと管理の流れを必ず監視しなければいけません。作っただけで終わりではありません。活動はすべて記録して残す必要があります。記録をしないと、いい加減になりますので、活動は必ず記録として残します。このあたりがISOの特徴だと言えると思います。マネジメントシステムをきちんとやっていると言っても、実はやってなかったということが最近よくあります。原発で配管の肉厚が薄くなっていたということがありましたが、これも記録がきちんと残ってないと、「誰がいつやった、やらない」という話になってきますので。
マネジメントシステム全体を内部監査します。会社の人が第三者的な立場で監査をして、不適合を見つけたり、改善策を提案したりします。内部なので、どんどん何を指摘してもらって問題点をあげてもらっても構いません。最後に、経営者が全体を目を光らせて、報告を聞いて、いろいろな指示を出して、この仕組みをまわしていくのが、ISOのマネジメントシステムであって、別にそんなに難しいことではありません。難しいことではなく、当たり前のことなんですが、なぜかこれまで日本にこういうきちんとしたシステムはありませんでした。デミング賞やTPM賞などいろいろあって、いろいろやってきたように見えますが、結果的には中身があまり残っていません。最近、不祥事とか経営破たんとかありますが、一生懸命やっていたつもりが結局何もしていなくて、しっかりしたマネジメントシステムが構築されていません。ISO14001は厳格なマネジメントの仕組みで運用していきます。環境報告書を発行する際に、こういうマネジメントシステムが裏づけとして要求されます。ISOでもエコアクションでもいいので、マネジメントシステムがちゃんとしているのが基本です。ですから、ISOを取るかエコアクションを取るかということになります。後半で、エコアクションについては説明させていただきます。
それでは、ここで10分ほど休憩をいれます。
(休憩)
 ISO14001のご説明はこれくらいにしておきたいと思います。要は何が言いたいかといいますと、基本的に環境報告書を作る場合には、何らかのマネジメントシステムを持っていて戴きたいということです。独自のシステムを作った、例えばトヨタみたいに、「トヨタ管理システム」を作っているところは、それはそれなりにいいんですが、そんなことをするのは大変ですから、ISOを利用されたらいいのではないかと思います。少し、宣伝になりますが、私どもの場合、かなり安い料金でやっています。あくまで例ですが、当社はコンサル料に108万円、審査機関に支払うのが110万円で、初年度は大体200万円から220万円くらいです。他社さんの場合は、コンサル料だけで200万から250万円くらいかかります。それと、文書作成についてですが、コンサルタントでやってくれない場合が多いですし、仕組みもかなり複雑です。私が最近受けているお客さんはできるだけ簡単にしてくれとおっしゃる方が多いので、いわゆる大企業が作っているような四角四面の大量の文書作成は一切やっておりません。逆にいいますと、無駄な部分はすべて殺ぎ落としています。文書も下位規定がなく、マニュアルも25頁くらいの簡便なものです。実際運用される時も楽ですし、審査も楽です。私はもう6年この仕事をやっていますが、お客さんは仕事が忙しいので、なかなかISOの文書や記録を作ることができないという方が多く「専門的な部分は全部やってほしい」という方が圧倒的に多いので、私は文書作成や記録作成も全部やって差し上げています。手法も簡単なものを使います。当社の訪問指導は、12回で、昼1時から4時まで3時間で済ませますから会社さんの負荷は少ないですが、普通は24回、朝の9時から夕方5時までビッシリ指導する経営コンサルタントが多いようです。当社の支援では、訪問指導が終りましたら、会社の方は、すぐにご自分の仕事に戻っていただけます。他社のコンサルタントの多くは、そういうわけにはいかず、指導が終っても宿題があります。教育も、1年目は難しいことを沢山詰め込まず、少なくとも「ISO嫌い」にはならないようにと配慮しています。ツールは「ISO楽取れ」というのを作りまして、コンサルタントの方にも今年の4月から発売しておりまして、「あ、こんなに簡単なんだ!」と評価をいただいております。ISO認証取得をする場合、問題になりますのは、手間とお金と期間と取
 いよいよ本題の環境報告書に入らせていただきます。まず、環境報告書の意義と効果についてですが、こちらは既によくご存知のことかもしれません。事務局のほうから「エコアクション21というのがありますよ」とおっしゃっていただきまして、私は専門家でありながら正直なところ知らなかったんですが、実際エコアクション21は動いています。例えば、エコアクション21と同じようなもので、各都道府県で、独自にエコアクション21のようなものをやっておりまして、例えば京都にはKESというのがあります。私のところでも、これまでKESでやっていて、ISOに乗り換えるお客さんがありますが、KESの場合はかなり曖昧というか、マネジメントシステムがややはっきりしていません。取引先から「やっぱりISO取ってもらわないと…」と言われるケースもあるようです。
 環境報告書の目的ですが、@環境管理状況の社外情報開示による環境対応PRA企業イメージ向上B地域社会への環境対応報告による地域との信頼関係確立C営業戦略D従業員への環境教育・啓蒙とあります。社外だけでなく従業員に対する環境教育も入ってきます。昨年環境教育促進法ができましたので、ISOを取っている・いないにかかわらず、従業員に環境教育を行なうことは必要になってくると思われます。環境報告書によって従業員に対する教育を兼ねることもできます。それと、E毎年の環境管理運用の成果報告、環境の収支報告あるいは棚卸のようなものです。
 環境報告書の発行の期待される効果ですが、環境対応の状況を利害関係者、すなわち地域住民、顧客、役所、従業員、銀行等にも的確に伝達することができます。環境優良企業が環境報告書を発行しているので、発行しないとイメージダウンになります。環境報告書を発行する企業がどんどん増えていまして、さらに来年4月以降は、かなりの数になると思いますので、発行していないと、「おたく、発行していないの? 環境情報を開示していないの?」と言われ、ひいては環境に対して何も取組んでいないというところに結びつけられる恐れさえあります。今までだったら、ISO14001を取っている13000社のうち、報告書を発行しているのは650社くらいしかなかったので、あとの12000社くらいは発行していなくても何も言われませんでしたが、来年環境配慮促進法が施行されますと、おそらく多くの会社が発行することになってくると思いますので、発行している会社としていない会社は差別化されることになっていくでしょう。さらに、信用が向上し、グリーン購買への対応ができます。商品を納入する際に「環境報告書を見せてくれ」と言われることがあるかもしれません。ISOを取っていれば、それで通りますが、なければ環境報告書を要求される可能性があります。営業するときに、説明資料として使えます。お客さんのほうが見るか見ないかは別にして、環境報告書を提示して「わが社は環境について、こういう努力をしています」と説明できます。
 実際の作成ですが、このK興産の報告書はおそらくコンサルタントといっしょに作られていると思います。資料のほうはコンサルタントと作るという前提で書いてありますが、別にコンサルタントがいなくてもできます。過去私が担当した大手企業の場合は、企業さんの担当者が環境担当になって間もない方で、社長が「すぐに環境報告書を作れ」と言われて、困って頼んでこられました。もう1件の場合は、通常こういう報告書は印刷会社に発注するんですが、その際印刷会社の熱意や工夫がなく、デザインの悪い見難いものになっていました。それで、全体的におかしいし、詳細な中身もチグハグなので、直してくれと頼まれました。その結果、おかげさまでその会社の報告書は翌年賞を取られました。
 それで、作成する際の準備ですが、まずISO14001に準拠した環境マネジメントシステムが運用されていること。別にISO14001でなくても構いませんし、認証取得をしていなくても構いませんが、要するに組織や体制、目的・目標があるか、環境負荷は削減できているのか、法令遵守できているのかというようなことを説明できる仕組みを作っておかないといけません。ISO14001を取ってしまえば、手っ取り早いのは言うまでもありません。データですが、最低2年、本当は3年ぐらいはないと頼りないものになってしまいます。1年では無理です。ですから今すぐできるのは、少なくとも例えば、廃棄物や大気汚染などの2年間のデータがある会社です。最初は、皆さん苦労するのは、データが揃わないことです。大きな会社だと事業場が20も30もありますから、そのデータを集めるのは並大抵の苦労ではありません。どういうデータを集めるのかを決めておいて、きちんと取っておけば大丈夫です。データというのは、例えば廃棄物の量などのように完璧な正確さを求めるのは無理な場合がありますが、それでもしかたがない場合もあります。ですから、ルールを決めてデータ化してください。できるだけきちんとしたデータを作っておいてください。
 環境報告書を作るのに、別に難しいルールはありません。他社の報告書を見本に、身の丈にあった報告書を作成すればいいんです。昔は報告書の事例はありませんでしたが、今は650社から1000社くらいありますので、ホームページからダウンロードするか、あるいは直接会社へ請求すれば送ってきてくれます。私も100社くらい送ってきてもらいました。ちゃんとした会社は、一度請求すれば言わなくても毎年送ってきてくれます。私がホームページで探したときは、廃棄物業者さんの報告書はなかったんですが、今日ここへ来たら2冊ありまして、ひとつはK興産、もう一つはA社です。K興産の報告書は結構参考になると思います。この中から抜粋したり、アレンジされたらいいんじゃないかなと思います。A社のほうも写真がたくさんあって、わかりやすく、おもしろいんですが、ただこちらは残念ながら写真ばかり、イメージ画像ばかりで、環境報告書というのはもう少し正確なデータが要求されますので、そういう意味では参考にならないかもしれません。見た感じは素人にもわかりやすくいいんですが。
 とりあえずは、頁数やデザイン、内容に拘らずに作成していきます。デザインや頁数は後で決めたらいいと思います。最初から立派なものはできません。大手の企業さんだって、最初の3年、4年は四苦八苦して直しながらやってきました。とりあえず、2年分のデータで作ってみて、それを直していく、内容を追加していくつもりでやられたらいいと思います。年数をかければ、当然いろいろ集ります。写真も集りますし、報告のネタも増えていきます。
 環境報告書は、単に環境のことだけ載せるのではなく、会社の内容についても、例えば「当社はこういう廃棄物の処理をしています」とか「こういう許可を持っています」とか、PR的な内容も盛り込んで作っていく必要があります。廃棄物を運搬している車や事務所、処理場などの写真もどんどん撮っていって、写真を蓄積していきます。車も1台や2台だけ撮るのではなく、50台あるなら全部並べて撮ってみられたらどうでしょうか。反対に、あまりちゃちな写真は載せないほうがいいです。逆宣伝になってしまいますから。とにかく、写真やデータは普段からこまめに集めておいてください。私が後で例でお示しする報告書は、絵柄や写真を抜いています。写真やグラフ、絵柄を入れてもらえば、ボリュームも出ますし、内容的に非常に判りやすくなります。廃棄物業者さんが報告書を発行する際には、写真を重要視したほうがいいと思います。と言いますのは、お客さんのほうから業者さんのところへはめったに行かないからです。年に1回来たら、もう後は来ないという方が多いと思います。ですから、報告書の中に沢山の写真や経営状態なども入れておいて、お客さんに説明されたらいいと思います。
 次に私が例として作った環境報告書です。先ほども言いましたように、写真や図は省いています。これはあくまで例ですので、可能な範囲で自社の環境負荷削減体制・マネジメントシステム・成果を開示すればいいと思います。大企業の真似をしてごてごて作る必要もありませんし、頁も何頁でもかまいません。もちろん、作り続けていくうちに、いろいろ加えてもらって、だんだん自信がついてきたら大企業の真似をしてもらってもかまいません。最初から、無理やり40頁作らないといけないとか、立派な内容でないといけない、そういうことは全然ありません。最初は2頁や3頁の冊子からでいいんです。作る前から「大企業のを見ていると、とてもできそうにないけれど、あんなふうに作らないといけないんでしょうか」とおっしゃる方がいらっしゃいますが、自社なりに作ればいいので、気になさらずに作ればいいと思います。
 報告書の目次ですが、1挨拶から始まって、2経営方針、3環境方針、4事業内容、5主要環境負荷のあらまし、6環境管理推進組織、7目的・目標・計画、8ISO14001認証取得、9環境関連投資及び経費、10廃棄物処理施設・能力、11環境関連法令、12廃棄物回収・処理・再生状況、13会社概要、14経営状況、15問合せ先となっています。これは具体事例ではありませんので、内容的に若干抜けはあるかもしれませんが。
 個々の内容ですが、挨拶は、ここに載せた分は短いので、もっと書いていただいて結構です。環境についての思いや自社のPRをどんどん書いて戴いたらと思います。ここに社長さんの顔写真を載せられるところも多いです。経営方針は入れる必要はないかもしれませんが、最近の環境報告書は経営状況や財務状況、社会性も入れるようになっておりまして、環境報告書だからと言って、「環境」のことだけを入れないといけないことはありません。経営方針だけでなく、品質方針や安全衛生方針をいれてもらっても構いません。ただ、逆にあまりいろいろなものを入れると、見るほうは見にくくなりますが。環境方針は、例えば、基本理念・スローガン・基本方針を書いていただいたら結構です。もし、方針がなければ、この例に倣って書いていただいたらと思います。私が手がけている環境報告書は、大体この様式で環境方針を書いています。事業内容は、会社さんで既にパンフレットを作られているので、それをそのまま移されたらいいと思います。気をつけていただきたいのは、環境報告書ですので、もし内容が環境を前面に出していなければ、少し修正を加えていただいたほうがいいと思います。このあたりも、写真を入れてもらったら、非常にわかりやすくなると思います。写真を入れる場合、ダイレクトに写真を入れるのか、クリックしたら写真が出てくるようにするのか、ホームページであれば、いろいろな方法が取れると思います。また、報告書は文字ばかりにしておいて、写真はホームページでご覧下さいというのも一つの方法です。
 次に、主要環境負荷のあらましですが、大体これを、まずはじめの頁のほうに出します。廃棄物処理業者さんの場合、環境負荷は意外にもあまりありません。あるとすれば、ガソリン車とか、処理の際の電力や水道、事務用品ぐらいです。資材を投入して何かをするということはあまりありません。アウトプットとしては、社内で発生した廃棄物はわずかで、回収廃棄物がほとんどで、量も膨大なものになります。
 それから、どんな体制で環境管理を行なっているのか、環境管理推進組織を載せます。経営者がいて、環境委員会を作って、環境責任者は誰で、実行部門は誰が担当しているのかを説明します。これも、大体パターンは決まっています。ただし、事業場がいくつもある場合は別にして、事業場が一つあるいは数箇所までなら事例のような形で体制を説明します。
目的は2006年の最終ゴールを書き、目標は2004年、2005年の各年の目標を書きます。3年ぐらいを一区切りにされたらいいと思います。5年だと少し長いかもしれません。ここで気をつけることは、目的、目標をできるだけ具体的に書くということです。例えば、「電力の削減」「廃棄物の削減」というような大くくりの抽象的な決め方をすると、後で苦労します。会社の毎年の稼動状況により、電力や廃棄物は必ずしも減りません。ですから「廃棄物の削減」という表現ではなく、「廃棄物の再資源化率を○○%にする」「○○廃棄物(具体的な名前を入れる)のリサイクル」「省エネ型の蛍光灯を使用する」等の表現のほうが無難です。この例でみますと、ディーゼル車を対策車に切り替えていくということで、具体的な切り替え台数が示されていますので、非常にフォローもしやすいです。この例の会社はあまり環境負荷削減行動がないので、「その他の環境負荷削減行動」としてまとめて挙げてあります。とりたてて言うほどのことではありませんが「空調の温度設定」「不要電気をこまめに消す」等々書いてあります。こういうものはできれば写真を撮っておいて、イメージ写真も入れておかれたほうがいいと思います。
 ISO14001認証取得は、認証機関や取得年月日など簡単に書いてありますが、ここもできれば審査を受けている写真とか、教育を受けている写真とかを撮っておいて、入れられたらいいのではないかと思います。認証書の写真を入れられるのもいいでしょう。ここでは、認証取得しているかどうかを書けばいんですが、講習会を修了されていたらその講習会の名称や、有資格者のことも書いておかれたらいいと思います。法令については、詳しく書くことができるのであれば、詳しく書いていただいて結構です。特に廃棄物業者さんにとっては、法令遵守をきちんと具体的に打ち出すことが大切です。
 環境関連投資及び経費は無理して作る必要はありませんが、最近の報告書は環境会計を入れていますので、ここに載せてあります。もっと項目を絞っていただいても結構です。環境省が推進している環境会計の公表方法というのもありますが、ポイントだけで、例えば、公害防止に○○円、廃棄物処理に○○円、ISO取得に○○円というような書き方でも結構です。あまり様式にこだわる必要はありません。
 廃棄物処理施設・能力は、処理のフロー、どこから来てどういう処理をしてどこへ運搬されてどこへ最終埋め立てられるのかというようなフローをイラストで表現するとか、処理している設備を写真で載せるとかされたらいいと思います。許可関係は、自社のパンフレットに既に載せていらっしゃると思いますので、それを同じように載せておけばいいでしょう。
 次の廃棄物回収・処理・再生状況は一番専門のところなのでいろいろ書けると思います。お客さんにとっても、この部分が一番の関心事で、この会社は何を再生できるのか、再生にどのくらい回っているのかが知りたいところですので、このパートは重要です。「ウチはここは他社に絶対負けない」というのがありましたら、ぜひ大々的に写真などを入れるなりして詳細に説明されたらいいと思います。
 緊急事態予防・緩和・対応はあまりないかもしれません。タンクや薬液・排水処理施設などがおありになれば、それの緊急事態に対する対応をきちんとやっていますと書いておけばいいと思います。何もなければ「緊急事態による環境汚染は想定されません」という一文を入れておく程度でも構わないと思います。
 最後に入れるのか途中に入れるのかはわかりませんが、経営状況を入れます。いろいろなデータがあると思いますので、自由に加工していただいて、グラフなどわかりやすくしたほうがいいでしょう。お客さんの側からすれば、利益とか売上げとかは優良業者選択の根拠の一つになりますので、こういうものもいっしょに載せてください。環境報告書は、経営の報告書でもあると思います。ですから、今の環境報告書には、ほとんどこういうデータが入っていると思います。お客さんは「この会社はちゃんと環境報告書を作っているけど、ちゃんと利益をあげているのかな」と思って見られることもありますので。
 次のは、実際にインターネットで公開されていたものです。これがいいとか悪いとかではないのですが、先の事例よりもっと簡単になっています。N環境開発という会社の環境報告書です。理念・方針が最初にあって、廃棄物の排出と受け入れということで、リサイクル率がアップしていることを訴えています。こういうポイントとなる点は大いに訴えてもらったら結構です。その次に目標と結果があって、「廃棄物のリサイクル率のアップ」「廃棄物の流出・もれ及び事故の発生件数0件」「省エネ・省資源・温暖化対策の推進」「駐車場の整備・美化」を挙げられています。処理業者さんの事業場はけっこう埃が飛散していたり臭いがきつかったりしますので、この「美化」というのは目的の一つとして使えるかもしれません。その次に問題点をあげられています。逆に、こういうの自分で問題点を洗い出して修正している姿勢は、かえってお客さんに好感を持たれるかもしれません。以下、「内部監査結果と是正」「見直し会議結果」「2003年度の取り組みとして」と続きます。私が作成した事例とは少し違いますが、いろいろな例を見ていただいて、参考にして、自分なりにどれがいいのかを考えていただいたらと思います。ただ、最初からこのK興産さんの報告書をモデルにすると大変なことになります。私の簡便な例を参考にしながら、K興産さん等のものを一部取り入れながら、やっていかれたらと思います。
 環境報告書作成スケジュールと予算ですが、報告書を作る前に確認していただきたいことですが、先ほどから申し上げているように、ある程度マネジメントシステムができていて、環境管理を3年以上運用していて、データが2年分あって、方針や目標があればできます。何頁にするかを決めていただいたら、報告書は作れます。最初は4頁から6頁の簡易版でいいと思います。もちろん、インターネットで公開する場合は、もっと自由度が高くなりますので、写真も沢山入れることができます。
 ここに書いている目次は、私が過去に手がけた報告書で一般的な目次です。130社くらい環境報告書を取り寄せて目次を調べましたが、大体こういう目次が並んでいます。並び方は各社それぞれですが。見出し、表紙から始まって、環境方針とか、ISOとか、これまでお話してきた項目が並んでいます。「法令遵守(コンプライアンス)」は適当にお茶を濁している会社さんが多かったのですが、最近は変わってきました。「パフォーマンス」では、省エネとか廃棄物とかデータ類を載せます。最近は、労働安全衛生を入れている会社さんも多くなっています。後は、環境対策の歴史やアンケートをつけてある会社さんもあります。これで抜けているのは、社会性や経済性があります。
 正式に作るとなると、@企画・調査・編集代Aデザイン代B印刷代C用紙代D環境報告書審査代の費用がかかってきますが、環境報告書の審査は、一般的にはしませんが、経営コンサルタントなどに第三者意見というような形で乗せることで内容の信頼性が確保できます。デザイン代がけっこうお金がかかりますが、簡易版で自分で作るのであればそんなにかかりません。実際「いくらぐらい、かかりますか?」という質問をよく受けますが、ご自分でお作りになれば、ほとんど0円でできます。もちろん、写真を撮る手間とか、報告書に関っている間の給料とかまで厳密に考えればタダではありませんが。
 参考資料として、少し古いんですが、以前行なわれた環境報告書に関するパネルディスカッションの発言が参考になるかなと思って載せています。企業の環境の役割について、@公害を出さないA環境負荷を減らすB環境マネジメントを通じて利潤を上げるという3点が必要と述べています。「指標がすべての業界を網羅するようなものであることから、業界によっては当てはまらない項目もあるのではないか」というのは、環境報告書ガイドラインを環境省が出しており、これに基づいて環境報告書を作ってくれと言われていますが、ここではガイドラインに当てはまらない業界があるのではないかとおっしゃっているんですが、まさしくそのとおりで、神経質にガイドラインにこだわる必要はないのではないかと思います。ガイドラインは強制的に同じ報告書を作らせるためのものではなく、きちんとした報告書を普及させるためのものです。「企業活動は、地域、地球環境に負荷を与えていることから、環境情報の開示は社会的行為であり、環境報告書は社会的説明責任である」と國部氏は言っています。「環境報告書は環境保全を進めていくためのツールで、業種業態別のガイドラインを今後作っていきたい」ともおっしゃっています。これは、私は、財務や経理報告書ではありませんから「大きなお世話」だと思います。私は、こういう業界別ガイドラインなんかは要らないと思います。環境報告書を作っている多くの先輩企業を見て、独自にやっていけばいいと思います。環境省のガイドラインは読みにくいので、実際の報告書の事例を見ながらやっていくほうがわかりやすいと思います。
環境報告書の対象を社外と社内の二つに分けて、社外向けのPRだけでなく、社内の教育用としても使っていくことを念頭に置いて作っていきます。かんじんの社内の人が環境について全然知らなくて、社外の人のほうが詳しかったということが往々にしてあります。社内の教育用としても十分考えておいてください。トップランナーの企業はどんどん良い報告書を作って、後に続く企業はそれを見習っていけばいいということです。第三者意見については、経営コンサルタントなどにやってもらうにこしたことはありませんが、当面はなくてもいいのではないかと思います。会計であれば、税理士とか公認会計士にチェックしてもらえばいいですが、環境報告書の審査はなかなか難しいと思います。会社の中に入っていろいろ調べる必要があって、かなり大変な作業になるので、必要があると判断される場合は、将来的にやってご覧になったらいかがでしょうか? 環境報告書必要情報が書いてありますので、各会社さんでどれとどれを選ぶのかを決めてもらって、組み合わせていただいたらと思います。
 エコアクション21は、事務局のほうからこの講演のお話をいただいたあとに、「エコアクション21というのが最近脚光を浴びていますが、ご存知ですか」と聞かれまして、調べたものです。要は、中小企業だとISO14001は取りにくいだろうということから考案された中小企業向けの環境ISOです。以前私がISOのコンサルタントを始めた頃は、20日間で800万円くらいいただいていました。1日40万ぐらいで結構なお値段ですが、それでも800万円だと「えらい安いですね」と言われました。と言いますのも、他は2000万円くらいでしたから。今は、一般的にコンサル料は250万円ぐらいで取得できるようになりましたので、果たしてエコアクション21は安いのだろうかと考えこんでしまいます。それよりも、文書も全部作ってくれるような更に安い当社のようなコンサルタントに頼んだほうが結果的に早いのではないかなと思います。
 エコアクション21の新しい制度が平成16年度から始まるということですが、環境省に確認したところ、本日現在まだあまり動いていないということです。
 エコアクション21のメリット・デメリットをまとめてみました。@審査登録費用が安い→トータルでISO14001の5分の1程度。ISOは高いというのは、コンサルタントや認証取得が高いのであって、やり方によってはそんなにかかりません。A様式、基準が開示されており明確→統一されていると逆にやりにくい面があります。ISOの様式はほとんど統一されているので、新しく作らないといけないということはありません。どのコンサルタントも、ほとんど同じ様式を使っています。B小規模企業が取り組みやすい→このあたりが逆に落とし穴になる可能性があります。私は疑問に思います。C環境報告書とセットになっている→環境報告書は別に作れば問題ありません。DISO14001が取りやすくなる→私も今KES京都からの乗り換えをやっていますが、一からのやり直しになり、かえって前のKESがあるとやりにくくなります。そのイメージをまず消し去らなくてはいけませんので。
既に実施されている地方公共団体等での取り組みですが、大分県や岐阜県、名古屋市、KES京都等があります。評判を聞いていますと、いいような悪いようなで、当然のことISOではありませんから中途半端で、最終的にISO14001に乗り換えられる会社さんも多いようです。
 次は、環境配慮促進法ですが、これは当面は政府系機関に環境報告書の発行を義務付けています。違反すると罰金まで取られるようです。大企業については「努力するように」と書いてあります。「努力する」ということは、やらなければいけないことを意味するのだと思いますが、罰則はありません。中小企業については、その事業活動に係る環境配慮等の状況の公表を容易に行うことができるようにするため、必要な措置を講じるものとするとなっています。環境報告書のホームページを作って、そこに載せてもらえるようになるのだと思います。これは来年の4月1日から施行されます。
 少し急ぎましたが、私が言いたかったことは、環境報告書を作るには流れをつかんでいただきたいということと、「作らないといけないですか?」という問いには、私の答えは「作ったほうがよろしいでしょう」ということです。ただし、前提として環境マネジメントシステムを何らかの形で作っていただかないといけないと思います。その際「より安くより簡便」に惹かれてとんでもないマネジメントシステムを導入すると、そのためにかえって足を引っ張られて、環境報告書を作る際に非常に手間がかかりすぎるということがあります。それはよくありませんので、事前によく調べられてほうがいいと思います。環境報告書はまず作ってみて、いろいろなデータを蓄積していく必要があります。エコアクション21に関しては、ホームページがありますので、よく読んでもらって決めていただいたらと思います。もしどちらか迷われるのであれば、世界の大勢はISOですから、ISO14001のほうをお取りになったほうが、いいと思います。環境配慮促進法ができてきていますので、環境報告書はだんだん常識的なものとなっていくことでしょう。環境報告書は、簡単なものでいいので、項目は自社にあったものを選んで、先に発行している報告書を参考にしながら作っていかれればいいのではないかと思います。
 それでは、質問の時間にしたいと思いますので、質問がございましたらどうぞ。今、ぶつかっている問題とか、今日のお話の内容とか何でも結構です。
(司会) 非常に盛りだくさんで、あっという間に時間が経ちましたが、まだ若干時間がございますので